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特別記事:誘引作物
フィンランドの研究者、おとり作物を使ってカリフラワーを大敵ケシキスイムシから遠ざけることに成功

2005年2月16日配信: 誘引作物は、害虫を主作物より強く惹き付けることによって、主作物である換金作物からその害虫を遠ざけるために使われます。有害な虫が換金作物には目もくれずに、専ら誘引作物だけを食べるように、それらは換金作物の近くに植えられます。この考え方はもっともに思えるのですが、実際は口で言うほど簡単ではありません。フィンランドで実施された調査によると、誘引作物を使おうと決める前に考慮しておかなければならない事柄がいくつとのことです。

まず、調査員のヘイッキ・ホッカネン氏──ヘルシンキ大学応用動物学研究室教授は、ニンジンにとりつくキジラミ(学名:トリオザ・アピカリス Trioza apicalis、同翅目トガリキジラミ科)とキャベツの根にとりつくハナバエの一種(学名:デリア・ラディカム Delia radicum、双翅目ハナバエ科)に対すて誘引作物の施用が有効であることを見いだしました。彼はまた、害虫の飛翔力、集団性、移動様式および運動における定位性などの特徴にも注目したのですが、誘引に対する感受性という観点では、それらの傾向性にほとんど違いは見出せないと結論づけました。そして、1種類か2、3種類の食草しか食べない害虫は、何でも食べる害虫よりも誘引作物への指向が強いことを発見しました。彼はまた、誘引作戦は、何世代にもわたって持続的に害虫が主作物に害を与える場合よりも、一世代で短期間に害を与えるケースに使用する方がより効果的であることも確認しました。

2003年、ホッカネンは一匹の昆虫が特定の植物上にとどまる期間を示す滞留度指数(RI)という考え方を確立しました。この指数を、ある植物が誘引作物として効果があるかどうかを予測するために使うことができます。この指数を用いて、目標に定めた比率の害虫を主作物に近づけないでおくのに必要となる誘引作物の割合を算出するグラフが描けます。そこでホッカネンは、RIを使って、彼の言う「完璧な」誘引作物実験を設定しました。

毎年8月、フィンランドとイギリスでは、カリフラワー、ナタネその他のアブラナ科作物が、チビケシキスイの一種(英名: pollen beetle(一般名)、学名:メリゲテス・アエネウス Meligethes aeneus、甲虫目ケシキスイムシ科)の激しい攻撃を受けます。ホッカネンはこれについて、夏の終りには香りが良くて花粉の多いアブラナ科植物が少なくなるからだという仮説を立てました。彼はさらに、もっと魅力的なご馳走が与えられれば、この虫はカリフラワーやナタネその他のアブラナ科作物から離れるだろうと推測しました。

ホッカネンは自分の仮説を検証するために、誘引作物として芽キャベツをカリフラワー畑の隣に一列植えました。そして実験の初年度に、この誘引作物によってカリフラワーの損失が35%から3%に減少したことを確認しました。

ホッカネンが誘引作物の使用を推奨していることに変わりはないのですが、それが経済的でも効果的でもないような結果をもたらす場合もあると警告も与えています。誘引作物を用いるのに最も効果的なのは、嗜好性の高い害虫が比較的広い範囲にわたって高価な作物に襲いかかっている時だと彼は示唆しています。

ヘイッキ・ホッカネンの研究は、アメリカ昆虫学会(ESA)2003年度年次大会(オハイオ州シンシナティ)において発表され、「IPM(総合的害虫駆除)プラクティショナー」誌2004年版9・10月号に掲載されました。

 

 

   
 
 


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