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ジェイソンの世界オーガニック冒険の旅
毎回一つの農場を体験し、そこでの生活を学ぶ

ヒマラヤ山脈:西洋人が侵入したが西欧化はなされず
祖先からの生活が息づく辺境の地
多くの家族が、今も尚、高地にある急勾配の段々畑で家畜を飼い、農作物を生産して、幸せに暮らしています ... そして、そのすべてが、もともとオーガニック なのです

ジェイソン・ウィトマー

辺境地での生活:ヒマラヤでは段々畑式の農業により、多くの家族が生活していくことができるのです。

農場紹介:
インドとネパールの段々畑

所在地:インドのガーワルとネパールのポカラの山あいにある村。ポカラはアンナプルナ山脈の裾野にあります。

農場のタイプ: すべてオーガニック

面積: 不明

栽培している作物: 米、麦、コーン、大麦、ソバ、ミレット(雑穀)、じゃがいも、竹、葉物、カブ、はつか大根、スクワッシュ 、豆、きゅうり、かぼちゃ、インド大麻、大豆、レンズマメ(ダル) 、唐辛子、ごま、黄色い花をつけるからしの種 、バナナ、マンゴ、パパイヤ、オレンジ、レモン、桃、りんご

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

編集者より
ジェイソン・ウィトマーは
2003年1月8日にアメリカを発ち、6ヶ月の冒険の旅でアジアとヨーロッパを横断し、さまざまな農場を訪れていきます。


ジェイソンの冒険はどのように始まったのでしょうか?

ジェイソンの世界オーガニック冒険の旅:

イントロダクション
オハイオの旅人、“世界草の根”ネットワークの農業通信員としてデビュー

はじまり:おじいさんの農場の手伝いから、2つの大陸を渡ってオーガニック農場への滞在まで

タイ東部: 農家、建築家であり、余暇を楽しむ人でもあるジョン・ジャンダイと出会います

ラオス: 過去の化学肥料による農業が、この農家にオーガニックにこそ未来があると確信させるにいたった経緯

インド: 緑の革命から再生へ

 

 

ジェイソンの世界冒険ヒマラヤ編スライドショー
22枚のスライドがあなたをジェイソンのヒマラヤの旅に誘います。詳細はここをクリックしてください。

2003年5月28日配信: ごつごつした岩の中から突き出し、星へと向かうヒマラヤ連峰は、その多くが雲を突き破り、頂きに雪をかぶって、まるで天に届くが如くそびえています。そのようなまわりの景色に、訪れた人はきっと圧倒されるでしょう。ヒマラヤ山脈は、パキスタン、インド、ネパール、ブータン、シッキム、チベットにまたがっており、世界中で最も高い山々のうち8つがそこにあるのです。

デレクと私が、インドとネパールで1週間かけてトレッキング したこれらの山々が、まさしく凄い高さだったということのほかに、次の二つの事実に心を打たれました。

  1. 注意深く作られた石の階段の上を歩いたこと。
  2. これらの階段は、私達のようなトレッカー のために作られたのではないということ。
大きな低木を運ぶ力強い小さな足 インドの女性達は45kgもの重さの枝の束を背負って5−8kmの狭い山道1日に2回歩いて、牛の餌をかき集めているのです。

インドでのトレッキングの最初の日、私達は、とても大きな低木に小さい足が生えたように見える何者かに次々と追い抜かされていることに気づきました。地元のガイドは、これは実は小柄な女性達で45kgもの重さの枝や葉の束を背負い、牛にえさをやりに行くのだと説明してくれました。 私達がこの話を信じるべきかどうかを決めあぐねている間に、大きな米袋や、野菜やミルクの入った金属の入れ物や、ヤクの毛織物を積んだラバの一群が、私達の後ろのカーブを曲がってどっと押し寄せてきました。その後を男の子が叫びながら走って追いかけていきました。そのすぐ後には、年配の男性が羊やヤギを集めながら、歩いていました。そして、これらの一群が過ぎ去ったと思った時、男の人が額にロープを縛りつけて、別の男の人を担ぎながら簡単に私たちを追い越して行きました。それも、山道の 一番険しい場所でです。

そうです。私達が10kgのたいしたことのない荷物を背負って、鉛のように重い足をやっとの思いで進めている石段は、私達のようなトレッカーのためのものではありません。

この石段は、たぶん何世紀も前に、風や雪や雨やすごい数の人の往来 によって土地が侵食されるのを防ぐ為に作られたのでしょう。これらの山の地域には道路を作る場所がほとんどなく、泥の道でさえ、辿り着くのに、たいてい歩いて1週間を要するため、この石段が未だに使われているのです。そのため、地元で生産できない物は、ロバの背かポーターの背に乗せて運びこまなければならないのです。

人々は、何世紀にもわたって続いてきた段々畑で、必要なもののほとんどを栽培しながら、ここで生活し続けています。これらの段々畑では、小さな畑が流されないように、切り立った傾斜の側面には段々に連なった石垣 が築かれています。その光景は、まるで滝が急斜面を流れ落ちる様を見ているようです。

「すべてオーガニック」

環境に優しい生活: 驚くほど肥沃な土は生活に絶対不可欠です。人工肥料を買うお金もありませんし、買うつもりもありません。

ほとんどの人にとって、化学肥料は何の価値もありません。「すべてオーガニックなんですよ。」と、クンダン・シンフ・ビットは言いました。彼は、山で育ち、現在、トレッキングガイドをしているインド人です。人々は 人工肥料を買うお金もないし、使うつもりもありません。家族が食べるのに十分な食べ物を育てればよいだけですから。その代わり、農家の人々は、動物と人間の糞を肥料として使います。ですから、このような山岳地帯であるのにかかわらず、土は非常に肥沃なのです。

主要産物は米、麦、コーン、大麦、ソバ、ミレット(雑穀)、じゃがいもです。農家の人々が稲を植えると雨季がきて、秋には収穫します。米の後には麦を植え、翌春に収穫します。これらの作物がよく育つのは、約2,000メートルの高地までです。それ以上の高地ではミレットを植え、さらに高い所では大麦とソバを植えています。場所によっては、チベット系ネパール人のシェルパ族が4,000メートルの高地までじゃがいもを育てている所もあります。

その他の作物として、竹、葉物、カブ、ラディッシュ、スクワッシュ、大豆、きゅうり、かぼちゃ、インド大麻(麻布を作るのに使われます)、大豆、レンズマメ(ダル)、唐辛子、ゴマと黄色の花が咲くからしの種(料理の油用)があります。その他、たくさんの種類の果物の木もここで植えられており、バナナ、マンゴ、パパイヤ、オレンジ、レモン、桃、りんごがあります。最近では、これらは農家の人々の収入源になっています。イラクサは自生しており、茹でて害がないようにして葉物として食べています。

眼前に広がる段々畑は、多くの家畜用の牧草地としても使われます。ロバ、ラバ、雄牛、水牛は荷物を運びます。気性の荒いヤクの子も荷物を運びます。ヤクは、その気性の激しさゆえに、通常、牛と交配するだけのために飼育されています。ここの農家の人々にとって雌牛は神聖なものであり、農家は牛乳 の為だけに雌牛を飼っています。道路があれば、朝、男達がジープでやってきて、メタルポットに入った牛乳を集めます。他の場所では、人々は、地元の小規模な商売人達に、直接牛乳を売っています。 「毎日2−3キログラムの牛乳をティーハウスへ持っていってお金を稼いでいる人たちもいますよ。」とビットは言いました。また、夏には、牧夫達が山のさらに高い所にある夏小屋へ移り住み、牛達を放牧してさまざまな 種類のもっと良質な草を食べさせるのだとも説明してくれました。「彼らは、ほんとによく牛の世話をするんですよ 。」と。

ほとんどの家には石の壁があります。わらぶきの屋根は、最初に丸太の枠組みから組まれ、その上に細い竹や葉が積まれ、最後に草で覆われてできています。この屋根は、毎年、半日くらいかけて、古い層の上に新しい葉をおくというメンテナンスが必要です。多くの家では、家の横に作ってある棚の上でカリフラワーのような小さな野菜を育てています。

インドとネパールでは、主食は豆と米であり、ジャガイモ、カリフラワーや葉物のような野菜がおかずとして添えられています。 インドでは、この料理は「ダリ」と呼ばれていますが、ネパールでは、よく似た料理が「ダル・バーツ」と呼ばれています。インド料理は少しスパイシーでよくチャパティ(麦やミレットでできた丸くて平たいパンのようなもので、食べ物をつまんで取るのに使われる)がでてきます。その他には、カード(ヨーグルト)やバーレイかゆやヤクチーズもよくある食べ物です。

自然治癒の母の国

ヒマラヤには、多くの薬草があり、古代の民間治療法アユルヴェーダの伝統の発祥の地です。アユルヴェーダはよく「自然治癒の母」と呼ばれ、自然治癒の一番古い形として知られており、他の多くの医学の伝統の源となっています。これは重要な医学療法として復活し、アメリカでとてもよく知られてきています。しかし、ヒマラヤに住んでいる人々は、この知識を何千年もの間使ってきました。「根や野生の植物が薬として使われているんです。とても良い薬ですよ。」とビットは言いました。

険しい道をさっそうと往来する人々
一番近い泥道から1週間かけて歩いたところにある険しい小道で、筆者は、ロバ、叫び声を上げる少年、ヤギを追いかける老人、そして額にロープをまいて他の人を運ぶ男の人に次々と追い越されました。
私達の目には、インドやネパールの山に住んでいる人々は、何千年もの間彼らが営んできたスタイルで生活しているように見えますが、実は、最近さまざまな変化を経験してきたのです。ここ30年間のトレッキング業界の大きなブームは、特に、ネパールにおいて、外国人の流入を引き起こしました。このことにより多くの人々が収入源を得ました。たとえば、商品を売る店、ポーターやガイドとしての仕事、ティーハウスの経営による儲けなどがあげられます。しかしそのほかに、ペットボトルやキャンディーの包み紙もまた大量にこの地にもたらされました。この地方の人たちは、自分達が一生かけて儲けるお金よりも高価なテントや寝袋をトレッカーが買うのを見るにつけ、自分達は貧乏なのだと感じるようになりました。そのため、自給自足の農業を営んで山に住むよりも、軍隊に入ったり町での仕事を探したりして、村を出て行く若者が多くなっているのです。

その上、この世界の多くの他の地域と同じように、ヒマラヤの人々は今、増え続ける環境問題に直面しています。科学技術の躍進により、最近、急激な人口増加が起こっています。そのことにより、森は減少し、土壌は侵食され、川や井戸は干上がってきています。さらに、ヒヨドリバナ、別名 「赤い茎のデージー」がヒマラヤへ侵入し、地元の植物や牧草地を壊してしまいました。ヒヨドリバナは、羊やヤギでさえ口にあわず、食べないのです。ラテンアメリカ生まれのこの草花は、地元では「ボン・マラ」と呼ばれており、「森の死」を意味します。

しかし、祖父母がすみずみにわたって丹念 につくった道には、神聖で私達を元気づける何かがあると思わずにいられません。ポーターたちは、巨大なバンヤンの木の下で立ち止まり、休憩します。その幹は、地上から出て捻じ曲がり、その枝は、花崗岩の階段の上を傘のようにアーチ状に伸びています。若いネパールの少年は、赤い鈴のついた首輪をしたロバを追いかけています。白い頂きの山々が遠くにそびえたち、母親達は、子供達がずっと下のほうにある氷のように冷たい川で泳いでいるのを眺めています。

多くの人々は、ここで楽しく暮らしています。わらぶき屋根と石でできた家に住み、断崖のような山の斜面で作物を植え、収穫し、雌牛を精魂こめて 世話をし、祖先が作った石の階段を歩いています。彼らは先祖が歩んできた道を受け継いでいるのです。

次回
ジェイソンは、アジアを発ちスペインに向かいます。そこで、オーガニックのアーモンド栽培を始めたロナルド・ボイドを訪問します。それでは、ジェイソンの最後の訪問地、スペインに一緒に行きましょう。

 
 


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